
こんにちは。Yamapy☆です。
大学4年になったASD(自閉スペクトラム症)の長男。
就職活動が本格化し、周囲では内定の知らせが増えていく一方で、長男の就職活動は思うように進んでいませんでした。
今回は、家族で話し合い、障害者手帳を申請することを決断するまでの経緯と、その時に感じたことを書きたいと思います。
同じように発達障害(※)のあるお子さんの就職活動で悩んでいるご家族の参考になれば幸いです。
※ASD(自閉スペクトラム症)は発達障害の一つです。
前回の記事はこちら
☞大学生の長男が幼い…3年連続特待生の「成長のギャップ」と親の関わり方【大学3年の1年記録】
◆大学4年、就職活動は思った以上に苦戦
2026年4月。
大学4年になった長男は、大学3年の後半頃からスーツを着て出かけることが増えました。
家ではほとんど話をしないので詳しい状況は分かりませんが、会社説明会や面接などには積極的に参加している様子でした。
今は売り手市場だし、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるだろうと思っていましたが、現実はそんな甘くないようです。
長男に話を聞いてみると、就職活動はかなり苦戦しているようでした。
理由はいくつもあります。
- エントリーシートや自己PRを書くのが苦手
- アルバイト経験がなく、アピール材料が少ない
- 自分の強みを言葉にするのが難しい
- 吃音があり、面接でうまく話せない
何より、一人で悩みを抱え込み、大学の先生や家族に相談できないことが一番心配でした。
◆家族で話し合い、障害者手帳という選択肢を考える
これまでは本人のペースを尊重し、できるだけ口を出さずに見守ってきました。
しかし、このまま卒業を迎えてしまうのではないかという焦りもあり、思い切って就職活動について話をしました。
「もっと周りを頼っていい。」
これは高校時代から何度も伝えてきた言葉です。
けれど、こういう話になると長男は黙り込んでしまいます。
昔から変わらない姿でした。
妻とも何度も話し合いました。
一般企業だけを目指し続けて、本当に就職できるのだろうか。
本人も、
「決まらなかったら就労支援でも通おうかな。」
と、どこまで本気かわかりませんが話していました。
就労支援で取り組むことの多くは、コミュニケーションの練習や自己理解、報連相などです。
結局本人がこれまで苦手で避けてきたことと向き合わないといけません。
だったら、今から少しずつでも人を頼る練習を始めた方が、きっと将来につながるはず。
そんな思いもありました。
◆ASDの診断を受けている長男
長男は幼少期にASDの診断を受けています。
大学生になってから改めて心理検査を受け、大きく成長している部分もありました。
それでも、得意・不得意の差は依然として大きく残っていました。
家族で話し合った結果、
「就職の選択肢を広げるために障害者手帳を取得しよう」
という結論になりました。
障害をオープンにして、
- コミュニケーションが苦手
- 吃音で電話対応が難しい
といった特性を理解してもらった上で働く方が、本人も職場も安心できるのではないかと考えたからです。
◆3年ぶりの受診で改めて感じた長男の特性
後日、心理検査でお世話になった先生の病院を長男と受診しました。
3年ぶりだったため初診扱いとなり、問診票も一から書くことに。
一つひとつの設問をゆっくり考えながら記入していたため、完成まで30分近くかかりました。
正直「早くしてほしい」と内心思いましたが、「これも長男の特性なんだ」と受け止めることにしました。
◆診察で見えた「相談すること」の難しさ
診察では、まず本人が先生と話しました。
しかし、
吃音と小さな声で何度も聞き返され、
質問への答えも短すぎて、先生が何度も質問を重ね返答に困る長男。
まさに、普段のコミュニケーションの苦手さがそのまま表れていました。
途中で助け舟を出したくなる場面もありましたが、
「これも練習。」
そう思い、本人に任せました。
先生には、
- 就職活動がうまくいかないこと
- 周囲が就職していく姿に焦っていること
- 大学で孤立してしまっていること
- 周りと違うと感じていること
などを話していました。
また、
- 食欲がない
- やる気が出ない
- 眠気が強い
といった状態についても相談していました。
先生は30分近く時間をかけ、じっくり話を聞いてくださいました。
本当にありがたかったです。
◆障害者手帳という選択肢
先生からは、
「今の落ち込みはストレスに対する自然な反応で、治療が必要な状態ではない」
との説明がありました。
その上で、「どうしてほしい?」と聞かれ何も答えられない長男。
さらに先生から、
「一般就職を目指すなら障害の理解はしてもらえない。」
と現実の厳しさを話してくれ、
「就労継続支援A型・B型という選択肢もある。」
「障害年金と組み合わせれば生活できるケースもある。」
など、さまざまな選択肢を教えてくださいました。
長男は「参考になりました。」と言って、診察が終わりそうになったところで私から話をしました。
「障害者手帳を取得し、障害者雇用で働くことを検討しています。」
すると先生は、
「なるほど。それが今日一番相談したかったことだったんですね。けどそれが伝えられなかったんですね。」
とすぐに理解してくださいました。
そして、その場で障害者手帳申請用の診断書を書いてくださることに。
あまりの展開の速さに正直、とても驚きました。
◆自立支援医療まで提案してくれた先生
さらに先生は、
「今後、障害年金を申請する可能性もあるので定期的に通院しておきましょう。」
と提案してくださいました。
そして、自立支援医療についても説明してくださり、医療費の負担が軽くなるよう申請の準備まで進めてくださいました。
こちらからお願いしたわけではありません。
すべて先生の方から提案してくださいました。
ここまで親身になってくださる先生に出会えたことは、本当にありがたいと感じました。
診断書も当日中に作成していただき、その足で役所へ。
障害者手帳と自立支援医療の申請を済ませることができました。
手帳の交付までは約1か月半とのことでした。
◆久しぶりの父と息子のランチ
帰り道、久しぶりに二人でうどん屋へ。
好きなものを選んでいいよと言うと、「いいの?」と遠慮しながらセットメニュー(デザート付き)を注文する長男。
久しぶりの外食が嬉しかったのか、病院ではあまり話せなかったのが嘘のようによく話してくれました。
その中で驚いたのが、
「父さんのブログ、読んでるよ。」
の一言。
……読んどるんかい!(笑)
就職活動の状況も少し教えてくれました。
翌日には面接も控えているとのこと。
私は、
「障害者手帳を申請していることも、自分の障害のことも正直に伝えていい。」
「それで採用されなければ、ご縁がなかっただけ。」
「無理をして入社して、お互いが苦しくなるより、その方がいい。」
と伝えました。
◆少しずつ、殻を破ろうとしている
私はこれまで何度も、
「殻を破ってほしい。」
そう伝えてきました。
人はすぐには変われません。
でも、少しずつ変わろうとしている姿は確かに見えています。
帰宅後、長男から
「面接のやり方を教えてほしい。」
と相談がありました。
以前なら、一人で抱え込んでいたはずです。
私は、
鏡で自分の表情を確認すること。
動画を撮って、自分の話し方や声の大きさ、表情、笑顔を客観的に見ること。
そんなアドバイスをしました。
◆焦らず、一歩ずつ
障害者手帳の結果はまだ出ていません。
就職先が決まるかどうかも分かりません。
それでも今回、一番大きな変化は、
長男が一人で抱え込まず、人を頼ろうとし始めたこと。
それだけでも大きな一歩だったと思います。
焦らず、一歩ずつ。
親としてできることは限られていますが、これからも長男のペースを尊重しながら、そっと背中を押していきたいと思います。
就職活動はまだ続きます。
この経験が、同じように発達障害のあるお子さんの就職活動で悩んでいるご家族の参考になれば幸いです。
※この記事は私の体験をもとに書いています。障害者手帳の取得要件や利用できる制度は、お住まいの自治体や個々の状況によって異なります。
Yamapy☆

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